熱中症対策が義務化されます！
労働安全衛生規則が改正され、2025年6月1日から職場における熱中症対策が罰則付きで義務化されます。
◆どんなことが義務化されますか？
ポイントは、「見つける」→「判断する」→「対処する」です。
具体的な措置としては、次の通りです。
- 熱中症の恐れがある労働者を早期発見し、報告するための体制整備
・熱中症の疑いがある労働者を発見した人が、事業者に報告するための連絡先や担当者を決めておき、労働者に周知しておく。
・一人作業や少人数作業の現場では、特に具体的な報告手順や連絡体制を明確に伝えておく。
・事業場における緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先と所在地などを明確にしておく。 - 重症化を防ぐための応急処置や医療機関への搬送など手順の作成
・涼しい場所へ移動させる。
・水冷や氷などで体を冷やす。
・必要に応じて医師の診察または処置を受けさせる。 - それらの内容の関係者への周知
・これらの内容を朝礼やミーティングで周知したり、会議室や休憩所に掲示したり、メール等で通知しておきます。
◆どんな職場が対象？
屋外での作業や、工場内など暑くなる場所で働く職場が対象です。
具体的には、WBGT（暑さ指数）値が28以上、または気温が31℃以上の環境で、連続1時間以上または1日4時間以上行われることが見込まれる作業が対象となります。ただし、作業強度や着衣の状況によっては、この基準に満たない場合でも熱中症のリスクが高まるため、同様の対策を講じることが推奨されます。
◆熱中症予防の具体的な対策とは？
熱中症を予防するために、以下のような対策をとっておきましょう。
- 作業前に気温や湿度を確認すること。
- 水分や塩分をこまめに補給すること。
- 作業時間を調整し、休憩をしっかり取ること。
- 冷房設備や日陰を利用して、体温を下げること。
◆守らないとどうなるの？
これらの対策を怠ると、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
◆まとめ
熱中症は命に関わる危険な症状です。法律で対策が義務化された今、職場全体でしっかりと取り組みましょう。
▼詳しい情報や対策のポイントは、厚生労働省のホームページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/001476821.pdf
https://jsite.mhlw.go.jp/toyama-roudoukyoku/content/contents/002212914.pdf