ナガミヒナゲシを探して・・・

スタッフ通信

この時期になると必ず思い出すことがあります。
私は農学部出身で、何年生のときか忘れましたが「雑草学」という授業を取っていました。
先輩から聞いた、いわゆる楽単(楽に単位が取れる授業)です。

基本は座学ですが、ちょうど今頃の時期に課題が出されました。それがナガミヒナゲシを観察してレポートを出すこと。
ナガミヒナゲシは外来種で、とても繁殖力が強く、街中どこにでも見つけることができます。
キャンパス内でもワッサワッサと群生していたため、提出期限まで余裕もあるし、まだやらなくていいかな~と、たかを括ってしばらく過ごしていました。
・・・が!ある時、気がつくとどこにもナガミヒナゲシが見当たらない!なんで!少し前まであんなに生えていたのに…!
ナガミヒナゲシは一日花で、一日で花は散ってしまいます。一気に咲いて、一気に散るのです。
そんな事も知らず、私はキャンパス内を走りました。すれ違う友達に「ナガミヒナゲシは見なかった?」「ナガミヒナゲシを知らない?」と聞きながら。
「あっちの方で見た気がするよ。」 一縷の望みにかけて、入ったこともないキャンパスの端っこ、圃場の隅に、ようやくぽつんと咲いたナガミヒナゲシを見つけることができました。
レポートは無事に出せたものの、それから毎年ナガミヒナゲシを見つける度に、この時の焦った気持ちを思い出します。

ちなみに見た目は可愛らしいお花ですが、毒性があるケシ科の植物です。
素手で触るとかぶれてしまったりするので、皆さん気をつけてくださいね! 

(ペンネーム/課題は余裕を持って終わらせよう)